Number No.271(1991) - '91 F11日本GPプレビュー
Number No.271(1991) ‘91 F11日本GPプレビュー 中島悟 Last Run in Suzuka より。
Number No.271(1991) ‘91 F11日本GPプレビュー 中島悟 Last Run in Suzuka より。
H magazine, 1998年1月号より。
国内旅行に出かけたら、是非とも地元の老舗喫茶店を訪問したい。今風のカフェだのコーヒースタンドだの、どうでもいい。そんなん東京に履いて捨てるほどあるし、俺にとってはもっと大事なものがあるんだ。
そんなわけで訪れた、広島市内繁華街の地下の喫茶店「朝日珈琲サロン」。この看板、この佇まい。入店前からもう、ワクワク感が止まらない。
地下には想像以上に広々とした空間が広がる。どこかガウディ建築を思わせる天井と壁のカーブと、老舗喫茶店然としたインテリアの融合が新鮮である。落ち着くな〜。
そしてやってきたのは…、なんと、平皿に盛られたクリーム白玉あんみつだ。こんな盛り付けのあんみつを初めて見た。この時点で度肝を抜かれた。
しかし確かに、あんみつを、あのよくあるあんみつ向けの器に盛らなくてはならないという規則などない。そして季節のフレッシュフルーツが美しく散りばめられているのも、嬉しいではないか。固定観念を軽やかに打破し、不意打ちを食らわせてくれるこの老舗喫茶の実力とセンス、まったく侮れない。素晴らしい。
そして看板メニューに目が止まり、オーダー必須決定した季節限定いちじくのパフェ。フレッシュないちじくといちじくソースに、ホイップクリーム、バニラアイスのシンプルな構成がよろし。5分くらいでバクバク食ってしまった気がする。記憶がない…。
てなわけで、朝日珈琲サロン、至福のフルーツ三昧だった。正直こちらの店がここまでハイレベルなフルーツデザートを提供してくれるとは、想像していなかった。できたら同じく季節限定の、いちじくのフレッシュジュースもトライしたかった。(他の喫茶店でも感じたのだが、広島ってフルーツレベルが高いのか?)
店内のゆったりした雰囲気や接客もいい感じで、こんな喫茶店が東京にもあったらいいのになと思ったが、それが叶わぬ願いであることは百も承知。この店の、この雰囲気は、広島に住む店の人とお客が長年培ってきたものであり、唯一無二なのだ。
POPEYE No.98(1981) 「年齢別アイテム読本」特集号より。
POPEYE NO.301(1989) 「地球の歩き方」的お店ガイド特集号より。