吉田まゆみ「アイドルを探せ」は80年代ネタの宝庫!

 

今さら知ったのだが、吉田まゆみの漫画「アイドルを探せ」は80年代ネタの宝庫だった。実際に80年代の連載されていたんだから当たり前かもしれないが、80年代の漫画だからといって80年代のカルチャーが描かれているとは限らない。しかしこの漫画では当時のリアルな80sソースがここかしこに描かれていて、かつその引用の仕方がまったくもって絶妙なんである。ネタを発見する度に、いちいち興奮するのである。

 

アイドルを探せ

アイドルを探せ

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アイドルを探せ

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アイドルを探せ

アイドルを探せ

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アイドルを探せ

アイドルを探せ

 

正直言って、吉田まゆみを過小評価していた。吉田まゆみの漫画がこんなにポップだったとは知らなかった。かつ、こんなに画力がある作家だとも認識していなかった。

「アイドルを探せ」は1984年から1987年にかけて連載されていた。個人的には作中に散りばめられた当時のメインカルチャー & サブカルチャー80s引用に激しく萌える。また当時台頭してきた、江口寿史をはじめとするポップイラスト路線を感じさせる画も非常にナイスだ。

 

しかしそのストーリーは、言っちゃなんだがどうでもいい。主人公の女子大生チカがアホでからっぽすぎてどうしようもない。恋人役の岩田も岩田で、一応誠実タイプのナイスガイという立て付けだが、こんな適当でからっぽな女に真剣に惚れる理由がまったくわからない、というか作品中にそこがまったく描かれていない。逆もまたしかり。そんなチカと岩田がくっついたり離れたりを繰り返すのだが、要するに「トレンディドラマ」もしくは「ソープオペラ」なんである。2人ともアホすぎて途中でうんざりしてきた。この2人がどうなろうが、どうでもいいのである。

ずいぶんな言いようだが、けなしているつもりはない。以下参考リンクの記事にあるように、この作品の真の目的が他にあるならば、ものすごいダブルミーニングである。吉田まゆみとは、なんという確信犯であることか。多くの読者はこんなこと考えもせず、単純に「アイドルを探せ」を80年代を代表する胸キュンラブストーリーとしか捉えていないのだろう。それがまたすごい。この世には他にもそういうことがたくさんある。何の話をしているかよくわからなくなってきたが….

 

この眼鏡っ娘マンガがすごい!第96回:吉田まゆみ「アイドルを探せ」


こんなのもあるよ